フォノアンプ
「フォノアンプ」について、DJ用語の意味などを解説
レコードプレーヤーの出力はそのままアンプ等のLINE入力につないでもインピーダンスが違うため わずかな音量しか出すことができない。
フォノアンプは、PHONO出力をLINE出力に変換する機器。
フォノアンプとは、ターンテーブルから出力されるPHONO信号をLINEレベルに変換し、さらにRIAAカーブに基づいたイコライジングを施す音響機器である。レコードは製造過程で低域をカットし高域を持ち上げた特性で溝が刻まれており、このまま再生すると音が薄く高域が強調されてしまう。そのため、再生時に正しい周波数特性に補正するのがフォノアンプの役割である。
DJにおいてフォノアンプは、特にアナログレコードを使用する際に必須の機器である。ターンテーブルのカートリッジが出力する微弱な信号を増幅し、ミキサーやパワーアンプで扱いやすいレベルまで引き上げることで音質を維持しながら安定した出力を可能にする。
フォノアンプの性能は音のクリアさやパンチ力に直結するため、スクラッチやブレンドなど精密な操作を行うDJほど高品質なフォノアンプを求める傾向がある。
近年のDJ用ミキサーには内蔵型フォノアンプが搭載されているものが多いが、外付けフォノアンプを使用することでさらに音質を向上させることが可能である。
外付けの場合、回路設計や使用されるコンポーネントにより音の温かみや解像度が変化し、アナログ特有の立体感や低域の押し出し感をより忠実に再現できる。
また、フォノアンプは単に信号を増幅するだけでなく、ノイズや歪みの影響を最小限に抑えるための役割も担っている。
特にスクラッチやターンテーブリズムを多用する場合、信号が弱いと針飛びやハウリングの原因となるため、安定した信号伝達はDJプレイの正確性にも関わる重要な要素である。
「フォノアンプとは」DJ用語としての「フォノアンプ」の意味などを解説