ハマリ系
「ハマリ系」について、DJ用語の意味などを解説
ハマリ系とは、主にミニマル系や、チルアウト系など、催眠効果のある曲のこと。聴いて踊っているとハマッてしまうようなもの。ハマリ系とは、クラブミュージックにおいてリスナーやダンサーを徐々にトランス状態へと導くような楽曲群を指す言葉である。
特にミニマルテクノやディープハウス、チルアウト、ダブといったジャンルに多く見られ、反復的でありながらも細かい変化が積み重なることで、聴く者の意識を徐々に集中させ、没入感を強めていく。まさに「気付けば音の世界にハマっている」という体験を与えるのが特徴である。
DJのプレイにおいては、このハマリ系のトラックが長時間のフロアコントロールにおいて重要な役割を果たす。派手なブレイクやドロップを多用せず、淡々としたビートと浮遊感のあるサウンドスケープを維持することでオーディエンスは次第に時間感覚を失い、音楽そのものに没入していく。
これがクラブにおける「一晩を通じた物語性」を支える核であり、ピークタイムの爆発的な盛り上がりと対比される、重要なグルーヴの流れを作り出す。
また、ハマリ系は単にダンスのためのBGMにとどまらず、DJとリスナーの間に独特の一体感を生み出す。繰り返しの中に微細な変化を聴き取る感覚は、クラブという暗闇の空間で音だけに集中する体験を際立たせ、観客をより深く音楽へと引き込む。
とりわけアフターアワーズやチルアウトルームにおいては、このようなハマリ系の楽曲が時間の流れを曖昧にし非日常的な空気を作り上げる役割を担っている。
「ハマリ系とは」DJ用語としての「ハマリ系」の意味などを解説