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カーブアジャスタブルボリューム&スイッチ

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「カーブアジャスタブルボリューム&スイッチ」について、DJ用語の意味などを解説


カーブアジャスタブルボリューム&スイッチ DJ用語

カーブアジャスタブルボリューム&スイッチとは、クロスフェーダーのカーブ特性を変えるものであり、クロスフェーダー操作で動かす割合に対して音の大きさの変化量を調整できる。
スクラッチ向けミキサーの場合は少しフェーダーを開けただけでも比較的大きな音量で開けた側のソースが出力される為、非常に細かいフェーダーの動きでも音がしっかり出す事ができる。
しかし、ロングMIX等での使用の場合、急激な音量変化のため、神経を使う操作になってしまう。このような様々な使用状況に対応することを想定し、カーブ特性を変えられる機能がついているミキサーがある。

カーブアジャスタブルボリューム&スイッチの存在は、DJミキサーにおいて非常に重要である。クロスフェーダーの動きに対する音量変化の特性を調整することで、スクラッチプレイからロングミックスに至るまで幅広いプレイスタイルに対応できるからである。

特にヒップホップやターンテーブリズムを軸とするDJにとっては、わずかなフェーダー操作でも音が立ち上がるようなシャープなカーブ設定が必須となる。これにより、高速かつ正確なカッティングやトランスフォームといったスクラッチテクニックが成立する。

一方で、ハウスやテクノなどのクラブミュージックにおいては、二つの楽曲を自然にブレンドするために緩やかなカーブ特性が求められる。クロスフェーダーを中央付近で操作した際に両方のトラックがバランスよくミックスされることで、フロアに違和感のないグルーヴが生まれる。

このとき、もしカーブが急峻すぎれば、音量の変化が唐突になり、シームレスなロングミックスを妨げてしまう。したがって、DJにとっては自分のスタイルや現場の状況に合わせてクロスフェーダーのレスポンスを調整できることが理想的であり、そのための機能としてカーブアジャスタブルが搭載されている。

近年の高性能ミキサーでは、単なる物理的スイッチやツマミでの調整にとどまらず、デジタル制御によってより細やかなカーブセッティングが可能になっている。

中には、フェーダーの挙動をソフト的に記憶してプリセットとして保存できるモデルも存在し、複数のDJが同じ機材を使用する現場でも瞬時に自分のプレイスタイルに合わせたセッティングを呼び出すことができる。この柔軟性は、ジャンル横断的に活動するDJや、スクラッチとロングミックスを併用するハイブリッドなプレイを行うDJにとって大きなアドバンテージとなる。

カーブアジャスタブルボリューム&スイッチは単なる付属機能ではなく、DJの表現力を拡張するための中心となる要素である。クロスフェーダーをいかに自分の手足のように操れるか、そのための調整機能として存在しているのであり、これを使いこなすことはプロフェッショナルDJにとって欠かせないスキルのひとつといえる。

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