ブレーキ回路
「ブレーキ回路」について、DJ用語の意味などを解説
ターンテーブルに付いているSTART&STOPスイッチは 大抵の場合STOPさせると、ターンテーブルの回転が即座に止まるようにブレーキ回路がついている。電気的にモーターを制御してブレーキをかける機種や機械的にブレーキをかける機種も存在する。通常このブレーキ回路がないとモーターは惰性で回り続けてしまい、即座にレコードの交換ができないため便利な機能といえる。ブレーキを意図的に使ったMIXもできる。
START&STOPスイッチとブレーキ機能は、ターンテーブルを使うDJにとって非常に重要な存在である。クラブ現場ではテンポ感やフロアの流れを崩さずに素早くレコードを切り替える必要があるため、ブレーキ回路によって回転を即座に止められることは大きな利点となる。これにより、次のレコードを針に正確に乗せるまでの時間を最小限に抑え、スムーズなプレイを実現することが可能となる。
また、このブレーキは単なる補助機能にとどまらず、表現手段としても活用される。例えば、STOPさせる瞬間にブレーキの効き方を利用して音をフェードアウトさせることで、曲に独特の間を作ったり、ブレーキのかかり具合を利用して一種のエフェクト的な演出を行うこともできる。
特にヒップホップやターンテーブリズムの文脈においては、STOP操作をリズムの一部として組み込み、スクラッチやカットインと組み合わせることで独自のパフォーマンスを作り上げるDJも多い。
機種によってはブレーキの強さや効き具合を調整できるものも存在し、即座に完全停止させるタイトなブレーキから、少し惰性を残して自然に止まるようなセッティングまで自在に選べる。その調整幅によって、プレイスタイルやジャンルに応じた表現が可能になる。ハウスやテクノの現場では自然な減速感を演出に利用し、ヒップホップではカットインに合わせて瞬時に音を切るなど、ジャンルごとに異なる使い方がなされている。
「ブレーキ回路とは」DJ用語としての「ブレーキ回路」の意味などを解説