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ブレイクビーツ

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「ブレイクビーツ」について、DJ用語の意味などを解説


ブレイクビーツ DJ用語

ブレイクビーツは、2枚の同じレコードを同時一緒にかけて作り出したのが始まりで、以降サンプリングの手法が確立されてさまざまなスタイルのものが出回っている。また、曲の中でリズムだけになる部分もブレイクビーツと呼ばれる。ブレイクビーツとは、DJの創造性と機材の進化によって生まれた重要な音楽スタイルである。もともとはファンクやソウルのレコードの中に存在する「ブレイク部分」、つまりボーカルやメロディが途切れ、ドラムとパーカッションだけになる瞬間を抜き出して延々とループさせることでダンサーを盛り上げるためのリズムとして利用された。

初期のヒップホップDJ、特にクール・ハークやグランドマスター・フラッシュらは、このブレイク部分を2枚の同じレコードを交互にかけることで途切れることなく繋ぎ、フロアに強烈なグルーヴを生み出した。その後、サンプリング技術の発展により、ブレイクビーツはレコードの物理的なループに依存しなくても再構築できるようになり、独自のジャンルとして確立していった。

特に1980年代から1990年代にかけては、アンダーグラウンドのヒップホップシーンやUKのレイヴシーンで大きく発展し、ドラムンベースやジャングルといった新しいジャンルの基盤ともなった。ドラムパターンを切り刻み、再配置して新しいリズムを作り出す手法は、サンプリングの自由度を最大限に活かすものでありブレイクビーツ文化の中核となった。

また、ブレイクビーツはリズム手法にとどまらず、DJカルチャーやストリートカルチャー全体と密接に結びついている。ブレイクダンスのダンサーにとっては、このリズムが踊りの基盤となり、DJにとっては観客を熱狂させるための必須のツールであり続けている。さらにクラブミュージックの進化とともにブレイクビーツはトリップホップやビッグビートといったジャンルへも影響を与え、単なる「ブレイクのループ」から「独立した音楽スタイル」へと昇華していった。

今日においても、ブレイクビーツはサンプルベースの音楽制作に欠かせない存在であり、古典的なドラムブレイクは新世代のプロデューサーによって再発掘され続けている。過去のレコードから掘り起こされたリズムが現代のクラブで再び鳴り響く瞬間、ブレイクビーツはその普遍的な魅力を証明し続けている。

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「ブレイクビーツとは」DJ用語としての「ブレイクビーツ」の意味などを解説