ピックアップ
「ピックアップ」について、DJ用語の意味などを解説
CDに記録された1か0かのデジタル信号をレーザービームで照射し、その反射信号を読み取って処理されたものが音となって再生される。そのCDのピックアップは、一番の心臓部でありレンズが曇ったり汚れたりするとエラーとなり音飛びや再生不能になりやすい。
ピックアップはCDプレーヤーにおける極めて繊細な部分であり、光学系・駆動系・検出系が一体となって機能している装置である。
レーザーダイオードから発射されたレーザービームは対物レンズによってディスク表面に正確に焦点を結び、その反射光をフォトダイオードで検出することで「ピット」と「ランド」という微細な凹凸をデジタル信号として読み取っている。この過程においてわずかなズレや異常が生じるだけで、エラーが発生し音飛びが起こりやすくなるのである。
特にディスクの回転によってレンズに微細なホコリが付着したり、経年によってレンズの透明度が低下したりすると、レーザー光の透過率が落ち、正確なデータ読み取りが困難となる。そのため、光学レンズ専用のクリーニングディスクを用いた定期的なメンテナンスが推奨される。
また、ピックアップにはディスクのトラッキングを担うアクチュエータ機構も含まれており、内周から外周まで絶えず精密な位置合わせを行っている。この追従性が劣化すればトラッキングエラーが生じ、音切れや再生停止といった不具合につながる。
さらに、CD自体の物理的な傷や指紋はレーザー光を乱反射させ、エラー訂正機能の限界を超えると正常な再生が不可能になる。そのため、ディスクを清潔に保ち、直射日光や高温多湿といった過酷な環境を避けることもピックアップの寿命を延ばすうえで重要である。ピックアップはまさにCDプレーヤーの心臓部であり、その精度と状態が音楽再生のクオリティを決定づける重要な要素である。
「ピックアップとは」DJ用語としての「ピックアップ」の意味などを解説